むし歯、歯周病、外傷などで歯を失ってしまったときの治療法のひとつで、人工の歯を根元から埋め込むものです。インプラント治療の起源は古く、口の中にエメラルドの歯が埋め込まれているインカ帝国のミイラが発見されており、しかも歯石が付着していたことから何年も実際に使用していたことがわかっています。現代のインプラントは「歯根部」「支台部」「歯冠部」の3つの部分で構成されていて、骨の中に埋め込む「歯根部」は、チタンという金属でできています。チタンは溶け出す心配も少なく、骨となじみやすいので骨の中に埋め込むと、チタンと骨の隙間に骨の組織が入り込み骨と一体化します。このためインプラントは違和感が少なく自然の歯と同じように咬めるため、一般に患者さんの満足度も非常に高い良い治療法ですが、残念なことに健康保険は適用されません。治療が完了するまでにかかる期間は一般的に3〜4ヶ月です。